スモールビジネスの成功戦略と小さな成功体験をつくる自己理解の3ステップ

スモールビジネスの成功戦略と小さな成功体験をつくる自己理解の3ステップ

スモールビジネスという言葉を聞いたことがありますか?

スモールビジネス(英語: small business)とは企業の一形態。これは優良な中小企業やベンチャー企業を呼ぶ新たな名称である。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


このように説明されていますが、実は明確な定義はなく、様々な解釈があります。

今回は、こちらの書籍を元にお話を進めていきます。

『売れる!スモールビジネスの成功戦略』森田昇著/アスカ出版社


著者の森田さんは、「スモールビジネス」をこのように定義されています。

元手がかかからない
ひとりでできる
そこそこ稼げる


この定義をもう少し詳しく見てみると、
・在庫や事務所、人件費などの固定費をかけずにできること
・自分ひとりの責任範囲(決済権、意思決定など)でフットワーク軽くできること
・個人事業主の法人成り目安1,000万円~最大3,000万円まで売上をつくることができる

ということになります。
つまり、「自分でリスクをコントルールできるビジネスの方法」と言えますね。


では、いまなぜスモールビジネスなのか? という点については
前述の書籍をご覧いただくとして、

自分の経験やスキルを価値に変えて世の中に貢献していきたい!


と思うあなたのために
スモールビジネスをはじめるにあたり大切な考え方(マインド)と
具体的な手法をお伝えします。


自己理解はすべてのはじまり

著者の森田さんはキャリアコンサルタントであり中小企業診断士でもあり、
「スモールビジネスの流れは、キャリアコンサルティングの流れそのもの」とおっしゃっています。

自己理解

仕事理解

啓発的経験

意志決定

方策の実行

適応


私もキャリアコンサルタントですから
この流れはよく理解しています。
就職、転職などの相談や起業支援などで
よく話をするのが「3つの輪」です。


やりたいこと(WILL)
できること(CAN)
求められること(MUST)


私自身も学生時代の就職活動や
主婦から社会復帰をする際にも活用した馴染みのある手法です。

やりたいことを明確にするには、夢や目標など未来のビジョンを描くことです。
できることを明確にするには、これまでの経験やスキルの棚卸しです。
求められることを明確にするには、社会のニーズ調査、マーケティングです。

何がやりたいのか?それは何のため?誰のため?
そのためにあなたのどのような経験やスキルが役に立つの?

こういった「自己理解」からすべてははじまります。


小さな成功体験の積み重ねでビジネスをつくる

私が受けるご相談やコンサルティングでご支援する方の中には

やりたいこととできることは分かるけど
それが求められているかどうか分からない。

とお悩みの方が多くいらっしゃいます。

つまり、
売りたい商品はあるけれど、買ってくれる人が見つからない。
ということですね。

自己理解の延長でもあり、
仕事理解の段階でもあるのですが、
自分の経験やスキルを価値に変えて世の中に貢献していくための
3つのSTEPについて説明します。

Stairs Gradually Feet Legs Success  - geralt / Pixabay

趣味(経験・スキル・強みの可視化)
→ボランティア(無償のサービス提供)
→ビジネス(有償のサービス提供)


STEP1 趣味からビジネスの種を見つける

Paper Paintbrush Scrapbooking  - jankosmowski / Pixabay
jankosmowski / Pixabay

繰り返しになりますが
まず初めに、
自分が何を好きで得意かを理解しておくこと。
そのきっかけが「趣味」であることも多いです。

趣味をビジネスに直結させよう!と無理にこじつける必要はなくて
趣味を趣味として楽しんでいる様子を周囲に見てもらうことも
立派な戦略の1つです。

たとえば手づくりの作品や企画サービスなどを
SNSなどで紹介して「いいね!」をたくさんもらえたり
コメントで賞賛の言葉をもらえたりすることで
自己肯定感も高まり、ご自身の好きなことに価値を感じることができます。

スモールビジネスは、大きく稼ぐ、会社を成長させる、という
類のものではありませんので
(そういうビジネスは、スタートアップと言います)
本来であれば大きな投資をする必要もありません。
自分のできること、やりたいことを軸に
世間が求めているものとの接点を見つけて提供していくこと

結果としてビジネスになっていく、という捉え方です。

ですので、そもそも

「やりたいことが見つからない」
「好きで得意なこともない」
「でも手っ取り早く稼ぎたい」


という状況では、スモールビジネスはおすすめできません。


STEP2 求められる期待に応える体験を積む

Smartphone Flat Lay Macarons  - Nietjuh / Pixabay
Nietjuh / Pixabay

次に、
そうした発信をすることで周りの人から関心が集まり、
「やってみたい!」
「教えて欲しい!」
といったニーズを得られる機会がうまれます。

ここで初めて、
やりたいことやできることと、求められることの輪が
重なるポイントが見えてくるわけです。

ですが、まだ一部の声でしかないですし
周りの人が求めていることにちゃんと応えられるかどうか
価値を提供できるかどうか不安ですよね。

だから、ボランティア体験が大切になります。

人のモチベーションの源泉はさまざまですが
少なからず、
自分の経験やスキルが誰かの役に立ったという実感
を味わうことで、やる気がみなぎる
という人は多いでしょう。

そこに対価があるかどうかは関係なく

「役に立てた」
「必要としてもらえた」
「もっと○○してあげたい」


といったまさに自己効力感を得られることが
マインドと行動の両方に大きく作用します。


STEP3 プロとして対価をいただき価値を提供する

Business Planning Concepts Hand  - geralt / Pixabay
geralt / Pixabay

こうした小さな成功体験を積むことで
自分が提供できる商品やサービスの価値を
感じることができ、数値化できるようになります。

価格設定に難しさを感じる人も多いのですが
自分が満足する価格を自由につけられることが
スモールビジネスのいいところ

同じような商品やサービスを提供している人が
どのような価格で、どのような価値を提供しているのか
しっかりリサーチすることも必要です。

その中で、自分の特徴は何か?選ばれる理由は何か?
という視点で客観的分析をすることで
ファンを増やすことにつながり
ビジネスの信頼度も高まってきます。


最後に
小さな成功体験を積む上での
見落としがちなマインドについてお伝えします。

少額でもお金をいただくということは
「プロ」の証でもありますから
金額以上のクオリティを提供するために
できる限りの準備や対応をしましょう。

場数を踏んで自然と得られる経験に安心するのではなく
積極的にスキルを磨き続けることや
期待を越えるために工夫をし続けることが
あなたの財産となり、
その財産が価値へと変わります。


いかがでしたでしょうか?

冒頭でも書きましたが
スモールビジネスの定義はさまざまです。

ですので、言葉の定義にとらわれず
アイデアを形に、夢を具体的行動に、
小さな成功体験を積み重ねることから
あなたの一歩を始めませんか?


小さな成功体験を積み重ねる実践の場

実はこの趣旨を形にしたものが、私が主催している
スモールビジネス構築実践会」です。

書籍の第1章から順に、
さまざまなワークショップを通して
アイデアを形にしていく体験を重ねていますが
とてもご好評をいただいております。

漠然としていたビジネスの種が
「この人に届けたい!」という想いと重なり
具体的な商品やサービスが生まれている実践会です。

お知らせですが
現在開催している第1期の最終回が2021年3月18日にあります。

一般参加も可能ですので
ご興味ある方はお問い合わせページよりご連絡ください。

第2期は5月スタート予定です。
キャリアコンサルタントに限らず
副業、複業など小さく活動を始めたい方にもおすすめです。