VUCA時代を生き抜くためのレジリエンス。マイセブンルールで自分軸を可視化しよう
先が見えない状況、何が起こるか分からない時代、
何が正解か分からない日々、
そんな将来の予測困難な状態を示す言葉がVUCAです。
V:Volatility(変動性)
U:Uncertainty(不確実性)
C:Complexity(複雑性)
A:Ambiguity(曖昧性)
このような時代に求められるのが
レジリエンス(変化対応力)と言われています。
どんな状況になっても
柔軟性をもって対応していける力、ということですね。
では、どうすればその力を身につけることができるのか?
について今回は考えていきます。
柔軟性のためには、自分軸が必要
「柔軟性」と「軸」という言葉は
対極にあるように感じる方もいるかもしれません。
ですが実は対極であって対極でない、
2つで1つを構成する、と言ってもいいでしょう。
柔軟性だけでは、拠りどころがありませんし
軸だけでは、あそび(余白)がなく窮屈です。
例えば、ルールというのは
ある決まりがあることで「守る」という意識が生まれるわけで
なにもルールがない、基準や模範となるものがない状態は無秩序です。
ある1つの基準があることで
その基準や指針に沿って判断や行動をすることができる。
柔軟性も同じです。
「自分軸」という基準や規範があり
振れ幅のような余白があることで、柔軟性が生まれます。
たとえ迷うことがあってブレても、
誰かの言動に心を揺さぶられることがあっても、
「軸」があればちゃんと戻ってくることができるのですね。
軸がない柔軟性は優柔不断
では、「軸」がない「柔軟性」について考えてみます。
先ほどルールの例を出しましたが
ルールのない自由は「無秩序」になってしまう恐れがあります。
優柔不断という言葉を辞書で引くと
「ぐずぐずして決断力に乏しいこと。」とありました。
優柔という言葉から柔軟性と同義かと思ったら違いました。
決断力に乏しいということは
決断するための判断力に欠けるということです。
判断力に欠けるということは、自分の中の基準を持っていないと言えます。
つまり、「軸」がない。
「軸」がない「柔軟性」は、ともすれば優柔不断となり
日々の選択や決断ができないということから
人生における選択や決断ができないという状況にまで
発展してしまう可能性もあるわけです。
自分探しとアイデンティティの確立
「自分探し」という言葉がありますが
自分だけでは自分を知ることはできません。
自分の顔が一番見えないのと同じですね。
人から指摘されて気づく自分の癖や特徴も多いでしょう。
少し脱線しますが
世の中の商品やサービスについて考えてみます。
私たちは、自分ができないこと、知らないことを
商品やサービスの力を借りて解決しようとしますよね。
いくらお金があって力があっても、
すべて自給自足できて自己責任で生きることはできないでしょう。
コミュニケーション面でも物理的な生活面でも
私たちは社会の中で、さまざまな関わりを持ちながら生きているのです。
「アイデンティティ」の形成については
様々なキャリアの専門家が発達理論の中で論じていますが
アイデンティティとは「同一性」のことで「自分らしさ」とも言われます。
わたしという存在が、他の誰でもないわたしという
世の中に一人の存在である、という意識は
自分ひとりで探求しても芽生えることがありません。
自分と異なるもの、多様な価値観などに触れて、「他とは異なるわたし」
というアイデンティティ、自分軸を見出していくことになります。
レジリエンスの身につけ方
今日のテーマに戻ります。
では、レジリエンスを身につけるにはどうすればいいのか?
3つのステップをご紹介します。
Step1 自分軸を見つけて言葉にする
たとえブレても戻ってこられる「軸」があることが第一です。
もしあなたが
「周りの意見に流されやすい」
「ピンチや突発的なことに弱い」
「意見を求められると困ってしまう」
こんな場面があるとしたら、
ぜひこのステップを試してください。
自分にとって大切なことはなにか。
好きなこと、愛用している物、
大切にしている気持ちなど、
思うままに書き出してみましょう。
自分ではなかなか書き進められない場合は
「問い」を使うのも有効です。
人は、問われると答えを探そうとします。
例えば、、、
Q1 ワクワクするのはどんな時ですか?
Q2 言われて嬉しい言葉は?
Q3 周りの人とどう関わっていきたいですか?
このような質問に答えることによって
自分軸を言葉にしていくと良いでしょう。
ところで、セブンルールというバラエティ番組をご存知ですか?
働く女性が大切にしている7つのルールを紹介するものですが
それを体験できるワークショップを企画しています。
「自分軸可視化ワークショップ〜マイセブンルール〜」
ワークショップでは
私が準備したいくつかの質問を通じて
自分の考えや価値観を言語化していきます。
自分でつくった7つのルールを
一緒に参加するグループメンバーに紹介をして
質問をしてもらいながら、深堀していきます。
ひとりでは進まない自己探究も
誰かに話を聞いてもらったり
多様な質問をしてもらうことで、
思いや考えが無理なく整理されていきます。
Step2 多様な価値観や選択肢があることを知る
自分と同じように他者にも「軸」があると認識すること
が第二のステップです。
「自分軸」にこだわり過ぎて、
他者の「自分軸」を否定したり、
異なる価値観を受け入れられない、ということでは
柔軟性があるとは言えないでしょう。
レジリエンスというのは
日本語でいう「変化対応力」の通り
変化に対応できる力です。
変化というのは、今現在から変わった先の状態であり、
異なる価値観や異なる状況です。
社会の大きな変化への対応はもちろんですが
まずは身近な人、他者への変化対応力を発揮しましょう。
人には「ホメオスタシス」という機能が備わっています。
これは、恒常性と言い、
一言でいうと「現状維持」です。
変化の対極にあるものですね。
これは安心安全のために備わっている機能ですが
ともすれば、変化対応力にブレーキをかけてしまうものです。
劇的な変化ではなくて、小さな変化でも良いので
「現状維持」から「変化対応」へと
適応していくことが大切です。
Step3 変化を経験する
最後のステップは、変化への対応力をつけることです。
禅問答のような話になりますが、
変化対応力をつけるためには
さまざまな変化への対応を経験することです。
一言で言うと、失敗を恐れず、経験から学ぶこと。
人は何か行動をする時、
そこに「結果」というものがついてくる場合は特に
「成功」か「失敗」かに注意を向けがちです。
実は「成功」か「失敗」かは解釈の問題で
行動の先にあるのは「結果」という事実だけ。
その事実から何を学ぶのか、学ばないのか、
同じ経験をしてもその経験が糧になっている人と
そうでない人との違いは、ここにあります。
私は自己実現のコーチをしていますが
「自信がない」とおっしゃるクライアントさんの多くが
「自信」を手に入れるだけの経験や行動が不足
しています。
「変化対応力をつけるためには
さまざまな変化への対応を経験すること」
と書きましたが、
「自信」をつけるためには
「自信がつくまで行動する」しかないのです。
もちろん、行動できるマインドをはぐくむ方法や
経験を自信にするためのポイントがありますので
むやみに行動すればよい、というわけではありません。
気の持ちようによっては、
経験不足でも自信を感じられる場合もあります。
「自信がつく行動のしかた」を理解していないと
その道のりは長くなるでしょう。
ちなみに、私が主宰するKコーチングサロンでは
ここでお伝えしたような内容を
定期的に学ぶ勉強会となっています。
いかがでしたでしょうか。
レジリエンスという言葉をキーワードとして
自分らしく生き抜く力についてご紹介しました。
3つのステップをもとに
ご自身で自己探究を重ねていただければ幸いです。
「自分軸可視化ワークショップ
~マイセブンルール~」
リクエスト開催となりますので
ご興味ある方は問い合わせください。
-
前の記事
イベント主催者が知っておきたい場づくりのルール リアルとオンラインの共通点と相違点 〜zoomとClubhouse編〜 2021.02.10
-
次の記事
スモールビジネスの成功戦略と小さな成功体験をつくる自己理解の3ステップ 2021.03.09