5年後の再訪記~500円カットの新人美容師はスーパー営業マン?だった~

5年後の再訪記~500円カットの新人美容師はスーパー営業マン?だった~


「1000円カットなら聞いたことあるけど…」

「500円カットなんてあるの?」

あるんです。大阪に。

さかのぼること5年前。
興味本位で髪を切りに行き、
その様子を書いたブログが今だに毎日のようにアクセスがあります。


鏡の中の別人~噂の500円カットに潜入したらこうなった~(2015年9月)
(※こちらの500円カットの安さの秘密は、美容専門学校併設の、美容師のたまごがトレーニングをするお店だからです。)



「あの人はいま?」ならぬ「あの店はいま?」

気になりますよね!
というわけで、2020年10月、
帰省のタイミングでふたたび潜入してきました。

5年前とは違って、立派なWEBサイトがあり
予約システムもバージョンアップしていました。
(予約方法に注意が必要なので、ブログの最後でご紹介します。)


ドキドキして迎えた当日。
さて、どんな体験が待っているのでしょうか?

大阪ベルェベル美容専門学校プロ美容室
http://www.belebel.ac.jp/osaka/pro-salon.html



今回は、
「500円カットってどういうもの?」という内容ではなく
若き担当者くんの計らずも?感じられた誠実な対応に、
思わず3倍の単価アップに貢献してしまったお話です。
営業や接客をされている方のご参考になれば幸いです。

顧客単価アップ5つのポイント
1. ベースは信頼関係(ラポール形成)
2. 悩みと望みを引き出す(カウンセリング)
3. 選べる幸せを差し出すタイミング
4. ラインナップと商品知識
5. 期待感(ベネフィット)




第1章 信頼関係がすべて

では、入店します!

5年前はとにかく混んでいて、
席に案内されてからも待ち時間が長く
担当者の手際もいまひとつ、、、でしたが

ソーシャルディスタンシングが保たれているせいか
店内の3分の1以下の客数で
スムーズに案内されました。

担当してくれるのはKくん。21歳。

とても華奢で「ちゃんと食べてる?」って
親心になってしまいました。
(言わないけど。しかも実家暮らしでした。)



「本日はカットでよろしかったでしょうか?」

はい、よろしいです。
本当はカラーとトリートメントもお願いしたいけど
時間がないんです。



「どのようなスタイルにされますか?」


伸ばしている途中なのであまり切りたくないんですよね。
(ブログで昔書いたことは言えない…)


「伸ばしていくなら、ここをこう、、、、(以下省略)」



なるほど。じゃあ、お任せします。



「はい、ではまずシャンプーしますね」


というわけで、
理論に基づいた説明とテキパキとしたコミュニケーション
とても好印象のKくん。
丁寧にカウンセリングをしてくれたので
安心して任せることができました。

一期一会とはいえ信頼関係が大切ですよね。
この信頼関係づくりを心理学用語で「ラポール形成」と言いますが
コーチングやカウンセリング以外でも
ビジネスパーソンが大切にしているマインドです。


実はこの最初の10分で
Kくんへの信頼は高まっていて
すでにトリートメントにも興味が出てきています。

でもどれがいいか選べないので決定にはいたらず。






第2章 個別最適を考える

500円なのにシャンプーまでしてくれるの!!
申し訳なさを抱えてシャンプー台へ。



「トリートメントとかされないんですか?」

来た!アップセル!
(※アップセルとは、単価をあげるためのセールスのこと)


あまり時間がないので、どうしようかなーって思ってます。

「そうなんですね。
いまシャンプーしていて、このあとリンスですけど
トリートメントに替えることもできますよ。」


そうなんだ、時間はかからないのね。
でもトリートメントは確か2つの価格帯があったよね。



「500円と1000円とがあるんですけど」



はいはい。違いはなあに?

「違いはですねえ、、、
500円のはあんまり意味がないと思います。笑」


え?意味ないの?
それ営業トーク的に大丈夫?

「こんなこと言うのもあれですけど、
やるなら1000円のほうが良いと思います。
500円ならやらなくてもいいかなあー」



ならばなぜラインナップしている?!

「ですよね~笑。
500円のも普通は1000円くらいするのでお得なんですけどね。
1000円のは悩み別に4種類あって、普通は2000円以上するやつです。
手触りとか効果が1カ月以上続きますし。」

なるほど。
(この間ずっとシャンプーしてくれているKくんに感謝)


「4種類っていうのは、○○、××、■■(以下省略)」

ほうほう、確かによさそうね。
(この辺りでお願いしようかなという気になっている)
でももう少し確証が欲しいな。
もしやるとしたら、私にはどれがオススメ??

「そうですね、、○○が良いと思います。
というのは、(以下省略)
…」


ほう、ちゃんと見てくれてるんだね、私の髪を。



「そろそろシャンプー終わりますけど、どうします?」

ぜひお願いします!
(どんな仕上がりになるかワクワクしている)


というわけで、1000円のトリートメントを注文。
さっさと決めても良かったのですが
どんな接客や営業トークをしてくれるのか
興味があったので、もったいぶりました。

ソーシャルディスタンシングのおかげもあって
時間をかけて接客できたのだと思いますが
商品提案のタイミングやオススメする理由など
コミュニケーション全般において
期待感を持たせてくれる
Kくんでした。






第3章 リピーターの心境

そもそもカットに来たけれど
まだ切っていないトリートメントの時点で
すでに満足しているという。笑

このあたりも、お客様との信頼関係づくり(ラポール形成)
の重要性を感じさせてくれますね。


自分が「お客様」の立場になってみて

「どのように扱われると嬉しいか、
この人から買ってみよう(使ってみよう)と思うか」


この感覚が研ぎ澄まされるのだなという体験でした。

営業のプロでもなく、美容師のプロでもない
ひとりの若者から教わることになるとは、、


というわけで
すでにKくんを信頼しているのでカットも安心です。
(5年前と大違い、、、)

楽しくおしゃべりすること20分。


先生のチェックも一発OKで
ブロー後の仕上がりや手触りも良き!

このサラサラ感が1カ月続くなら1000円は安い。
もっと自信もって勧めていいよ。
(※1カ月たった今も、手触り、スタイル持続しています)

「またお願いしたい」
という気持ちで、お礼を伝えてお店を後にしました。


近くにいれば彼を指名して通いたいくらいですが
そうはいかないので
大阪にお住まいの方は私の代わりに足を運んでくださいませ。
(12月末でいったんクローズのようなので急いで!)



おまけ

予約システムについて。
WEBから空き時間を選んで予約できるのですが
これは仮予約でしかなく、
お店から折り返し電話が来てからの予約となります。

注意点は、WEBからの仮予約より
電話予約が優先されるということ。
電話で空き時間を確認して予約することをお勧めします。

私は空き時間を選んでWEB予約したのですが
翌日、電話がかかってきたときには
「もう埋まってしまっています」と言われ
帰省中に行けるように無理やり時間を調整しました。

「それって仮予約でも何でもないやん!」
とツッコみたくなりますが、そういうシステムです。